ICソケットの丸ピンと板バネの違い

ICソケットには丸ピンや板バネ式などの種類がありますが、これはICソケットの接触部の方式の違いで板バネ式では面で接触するのに対し丸ピン式では4点で接触するなどの違いがあります。面で接触するよりも4点で接触した方が保持性は高くなりますし、振動や衝撃にも強いといった特徴を持ちます。保持性を求める人は多いけれども、振動や衝撃はあまり関係ないなどのケースもあるのではないでしょうか。振動は、地震などのような揺れではなく装置そのものが動いていて常に振動が与えられることを意味します。

例えば、モーターやポンプなどを駆動する電子回路は常に振動が与えられる環境になるので、この振動で少しずつ部品が動いてしまうなどのケースもあるわけです。保持性や振動および衝撃に強い丸ピンタイプのICソケットは、装着しているICが外れるリスクが少ない、板バネ式も簡単に外れることはないけれども可能性としてはあるなど、どのような環境で利用するのかで丸ピン式や板バネ式を選択するのが最適です。この接触部は、材質で挿抜耐久が異なり目安としては20~100回といわれています。一般的には、ICの選定段階などで半田付けの作業工数を減らす目的で利用するアクセサリー部品ですから、それほど挿抜耐久が求められるわけではありませんのであまり気にする必要はありません。

また、ICソケットを使うとICそのものは半田付けをせずに済むので別の電子回路で利用するとき新品の状態で使い回すことが可能です。

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